ソーラーガーデンライトの製作


ソーラーガーデンライト太陽電池の実験!
専用ICを使用した、ソーラーガーデンライトの実験です。
「ZXLD383ET5TA」というICを使っています。
ニッケル水素電池のかわりに、スーパーキャパシタ(1.5Fおよび100Fのもの)
を使っています。


とても小さいZXLD383
「ZXLD383ET5TA」という小さなICがあります。

このICを使うと、非常に少ない部品点数で
ソーラーガーデンライトを作ることができます。
まさに、ソーラーガーデンライト用のチップです。
昇圧・明るさによる点灯制御など全部やってくれます。

単純に、電池1本で白色LEDを点灯させるだけ、
というような用途にも使えます。

安いチップインダクタ
他に必要な部品は、インダクタ(コイル)だけです。

それにニッケル水素電池1本と太陽電池をつなげば、
それだけで完成してしまいます。
もちろん、LEDも忘れずに…(^^;

とりあえず、通販で入手できる安いインダクタを
使って試してみます。

並べてみました
どちらも、面実装の部品で、とても小さいです。
うっかり落としたりしたら探すのが大変です。

半田付けするのもなかなか大変です。

白色LED(100mAタイプ)
肝心のLEDです。
LEDの性能で明るさが大きく違ってきます。
少ない電流で明るく点灯するものがいいです。

ただし、何ミリカンデラとかの数値のみを
比較すると、失敗することがあります。
同じ半導体を使っていても、表面のレンズの関係で、
狭角タイプ(半減角が狭いタイプ)では、
ミリカンデラの数値が大きく、広角タイプの場合は
数値が小さくなってしまいます。
今回の用途では、広角のほうがいいでしょう。

空中配線してみました
空中配線で回路を組んでみました。
部品が小さいので、非常に小さくまとめることが
できました。
#半田付け&固定には苦労しました(^^;

超小型!
横から撮った写真です。
回路がLEDよりも小さいです。

とりあえず乾電池につないでみました
とりあえず動作確認のため、単三乾電池につないで
みました。
単純に、LEDライトとしても使えそうです。

電池1本で明るく点灯します
電池1本ですが、結構明るく点灯します。

現在の電池の電圧は1.447V
一応、電池の電圧を測ってみました。
このICは、一応電流制御もしている感じですが、
電池の電圧で明るさが変わってきます。
電池が少なくなっていくとだんだん暗くなって、
特定の電圧でLEDがぷっつりと消えてしまいます。

エポキシ接着剤で固めてみました
空中配線のままでは、強度に不安があるので、
エポキシ接着剤で固めてみました。
アクセサリー用の透明度の高いものを使ったので、
きれいに仕上がりました。
エポキシ樹脂を通して、中の部品が見えます。

アモルファス太陽電池
「ソーラーガーデンライト」とするには、
当然のことながら太陽電池が必要です。

何でもいいですが、ある程度の電圧と、
そして電流が取れるものを使うべきです。

ただし、電圧が高すぎると充電池を痛めます。
2〜3V程度で十分でしょう。
写真の太陽電池は、たまたま手元にあった
ものです。
少々出力電圧が高いので、注意が必要です。

太陽電池裏側
太陽電池の裏側です。

スーパーキャパシタ(+側)
実際には、ニッケル水素電池を使いますが、
ここでは実験のため、1.5Fのスーパーキャパシタ
を使って試してみます。

−側
スーパーキャパシタには向きがあります。
+−を間違えると、本来の性能を劣化させて
しまうだけでなく、破裂する危険性もあるので
ご注意ください。

電極の形を見ると、なんとなく極性がわかります(^^;

スーパーキャパシタにつないでみました
つないでみました。

これだけで動作します。
明るいときはスーパーキャパシタに充電され、
暗くなるとLEDが点灯します。

ちゃんと動くんですが、このスーパーキャパシタでは、
20〜30秒程度しかLEDが点灯しません。
(充電電圧1.5V程度の場合)

格安で購入したスーパーキャパシタ
昔、ジャンクで入手した、容量の大きな
スーパーキャパシタがあったので、
これで試してみることにします。

角型ですが、微妙に真ん中辺がふくらんでいます。
かすかに不安ですが、とりあえず試してみます。

裏側に注意書きが書いてあります
注意書きがあります。
扱いには注意しましょう。

大きなスーパーキャパシタに交換
交換してみました。
1.5V程度充電したところで試したところ、
1時間20分程度もつようです。
これ1個では心もとないですが、数個並列に
使えば、ガーデンライトに使えるかもしれません。

ただし、この太陽電池では、直射日光下では、
3Vを軽く超えてしまうので、もう少し電圧の低い
太陽電池を使うべきでしょう(^^;

回路図
回路図です。
たったこれだけです(^^;

データシートの回路ほぼそのまんまです。
太陽電池の向きに注意しましょう。
−側のほうにダイオードが内蔵されています。
ここの電圧を見て、明るさを判定しています。

補足:
太陽電池は、2Vか、高くても3V以内にしておいたほうが
無難だと思います。
出力電圧が高い太陽電池を使うと、過充電になって、充電池を
痛めます。

100Fのスーパーキャパシタでは1時間20分程度なので、
6個くらい使えば8時間程度持つ計算になります。
過充電にならないように気をつければ、メンテナンスフリーの
ガーデンライトにできるかもしれません。

とはいえ、スーパーキャパシタは結構いい値段するので、
そんなことをするよりニッケル水素電池1本入れておいたほうが
はるかに安上がりです(^^;

このICは、太陽電池の電圧が下がったことを検出して
LEDの点灯を開始します。
昇圧してくれるので、電池1本で十分ですが、
LEDの点灯は完全に定電流制御というわけではないようで、
次第に暗くなっていきます。あるところまでいくと、
ぷっつりと、という感じでLEDが消えてしまいます。
ただし、LEDが消えても完全に内部の昇圧回路が
止まっているわけではないようで、しばらく電流が流れているようです。

あと、太陽電池の電圧が低くなると自動的に点灯を開始しますが、
逆に高すぎる場合もLEDが点灯します。
これは、昇圧回路が働かない場合でも太陽電池の電圧がLEDに
かかっているためです。


1.5Fのスーパーキャパシタを接続したときの点灯の様子です。